この会社について
——会社の事業内容について、初めて知る方にも分かるように簡単に教えていただけますか?
株式会社アスライクは、一言でいうと「社会課題を、民間の力で解決していく会社」です。
そして、民間企業だけで完結するのではなく、行政、自治体、地域、企業、人材をどう組み合わせれば、持続可能な解決策をつくれるのか。 そういった官民連携の形を考え、実行していくことを大きなテーマにしています。
僕たちは、今あるニーズだけを追いかけるというよりも、未来を見据えて、社会の大きな流れ(マクロ)に逆らわず、これから必要になる仕事や仕組みを先に設計するという考え方を大切にしています。
例えば今取り組んでいるのは、
- 東京と地方をつなぐ地方創生事業
- 高齢者の「やりたい」「困った」を若者や地域で支える事業
- 介護施設や介護事業者の経営、業務改善支援
- 若者と経営者をつなぐコミュニティ事業
- 自治体や民間企業との連携事業
などです。
一見すると、それぞれ違う事業に見えると思います。ただ、僕の中では全部つながっています。
高齢化する。人口が減る。働き手が減る。AIが普及する。東京と地方の働き方が変わる。行政だけでは解決できない課題が増えていく。
そういった未来を考えた時に、「じゃあ今から何を準備しておくべきなんだろう」と考えて、一つずつ事業にしている感覚です。未来に必要になるものを先に考えて、社会に実装していく。それがアスライクの役割だと思っています。
この地域で事業をする理由
——今後、東京や県外にもっと販路を広げていきたいというお考えはありますか?
これは地方創生事業で、まさにやろうとしていることです。
僕自身、大分から東京に出てきたからこそ、東京と地方の間には、まだまだ大きな情報格差があると感じています。地方には、良い会社も、良い商品も、面白い経営者もたくさんいる。でも東京では知られていない。
一方で東京には、地元に何か返したい。地方で仕事をしたい。地方企業と組みたい。と思っている人もたくさんいます。
なので今、各地域の県人会やコミュニティをつくり、東京にいる地元出身者と地元企業をつなぐ活動をしています。地方企業にとっては、販路拡大にもなる。採用にもなる。東京の企業との協業にもなる。東京にいる人にとっては、地元に恩返しする方法になる。そういう循環を全国につくりたいと思っています。


会社を始めたきっかけ
——社長になられた経緯や、現在の事業に携わるようになったきっかけを教えていただけますか?
僕は大分県出身で、佐賀大学の理工学部物理科学科を卒業しています。大学卒業後は、福岡で銀行員として働きました。その後、東京に出て営業会社に転職して、そこから独立しました。
学生時代の僕は、正直そこまで勉強が好きだったわけでもないですし、「将来は絶対に経営者になる」と思っていたタイプでもありません。でも社会人になって、銀行でも、その後の営業会社でも、本気で仕事をやってみたんです。すると、ちゃんと成果が出た。頑張った分だけ結果が返ってくるし、自分の成長も分かる。
そこで初めて、「もしかしたら自分には、まだ知らない可能性があるんじゃないか」と思うようになりました。
もう一つ大きかったのが、仕事そのものを好きになれたことです。自分が仕事をすることで、目の前の人が困っていることを解決できたり、「ありがとう」と言ってもらえたりする。自分の行動によって誰かの状況が変わる。その感覚がすごく面白かったんです。
そして最終的には、仲間と一緒に独立しました。起業するときは、10人で東京に出てきています。今振り返っても、10人で上京して起業するなんて、漫画みたいな話ですよね(笑)。
当然、うまくいくことばかりではありませんでした。お金もない。知名度もない。人脈もない。何が正解かも分からない。それでも仲間と一緒に必死に営業して、悩んで、失敗して、また考えて。あの時期があったからこそ、僕は今でも、「何をやるか以上に、誰とやるか」をすごく大切にしています。
地域だからこその強み
——御社の商品やサービスの「ここは他社に負けない」というところは何ですか?
一番の特徴は、時代を読んで、これから必要になるものを考えることだと思います。
僕は未来予測、未来思考がすごく好きなんです。今売れているものを真似するより、「5年後、10年後に社会はどうなっているんだろう」「そのとき、どんな人が困るんだろう」「今のうちにどんな仕組みを用意しておけばいいんだろう」ということを考えるのが好きです。
高齢化が進むなら、高齢者の生活を誰が支えるのか。若者が減るなら、今まで人がやっていた仕事をどう効率化するのか。AIが広がれば、人間はどんな仕事をするべきなのか。地方の人口が減るなら、東京にいる地元出身者と地方企業をどうつなぐのか。そうやって未来から逆算して、今やるべきことを考えています。
また、僕たちは一つの商品を売ることを目的にしていません。課題を聞いて、必要であれば人をつなぐ。企業をつなぐ。システムをつくる。行政と連携する。課題から逆算して解決方法を設計できること。そこも強みだと思っています。
人とのつながりから、仕事が生まれる
——現在は、どのような経路からお客様や取引先が増えることが多いですか?
これまでは、ほとんどが人とのつながりでした。紹介だったり、交流会だったり、経営者同士のご縁だったり。僕自身、かなり人と会うタイプなので、「この人とこの人をつないだら面白そう」「この会社にはこのサービスが合いそう」というところから仕事が生まれることが多かったです。
一方で、今後はそのアナログの良さを残しながら、メディアやHP、SNSなど、オンライン上でも接点を増やしていきたいと思っています。人と人が直接会って生まれる熱量は絶対になくしたくない。でもオンラインを使えば、今まで会えなかった人にも届けられる。これからは両方を大切にしたいですね。


現在抱えている課題
——今、会社をさらに成長させるために、一番課題に感じていることは何でしょうか?
今一番考えているのは、僕個人の頭の中にあるものを、組織として再現できる状態にすることです。
僕は普段、「この人とこの人は合いそうだな」「この会社の課題なら、あの人が解決できそう」みたいなことを感覚的に考えています。でも、それが僕にしかできない状態だと、大きく広げられません。
なので今後は、人の情報。企業の情報。課題。解決できる人。案件。地域。そういったものを整理して、AIも活用しながら、課題と解決できる人が自然につながる仕組みをつくりたいと思っています。僕が全部判断しなくても、誰かが課題を拾って、別の誰かが解決して、またそこから新しい課題が見つかる。そんな状態を目指しています。
情報発信について
これまでは、本当にアナログが中心でした。人に会う。話す。紹介してもらう。そこから仕事が生まれる。ただ、これからはオンラインでの発信をもっと強くしていきたい。特に意識したいのは、「何をやっている会社なのか」だけではなく、「なぜそれをやっているのか」を伝えること。事業そのもの以上に、思想や背景を発信することを大切にしたいと思っています。
採用について
一緒に働きたいのは、まず、自分で考えて動ける人ですね。「これ面白そうですね」「こうした方がいいんじゃないですか」と言える人。そしてもう一つ大事なのが、目先だけではなく、未来を見られる人。僕たちの事業は、まだ世の中で正解が決まっていないものも多い。だから、決められた答えを探す人よりも、一緒に未来を考えて、自分たちで答えをつくれる人と働きたいです。そして何より、本人が心から面白いと思えることを持っている人がいいですね。
これから挑戦したいこと
——3年後、5年後、会社をどんな状態にしていきたいですか?
僕がつくりたいのは、課題と解決策が循環し続けるコミュニティ、プラットフォームです。
誰かが「こんなことで困っている」「こういう社会課題がある」というものを見つける。それをシェアする。すると「それなら自分が解決できる」という人たちが集まる。解決策ができる。そこから「これを全国に広げたい」という人が広げる。そして、広げていく過程でまた新しい課題が見つかる。その課題を、また誰かが解決する。僕は、そんな循環をつくりたいんです。
だからアスライクは、ただ事業をたくさん持っている会社ではなく、課題を見つけ、解決できる人が集まり、社会に実装していく場所にしたいと思っています。
そして、僕自身が一番やりたいのは、まだ世の中で課題として認識されていないものを、できるだけ早く見つけることです。「このままいけば、数年後ここが問題になるよね」というものを先に見つける。未来思考で解決策を考えて、社会が本格的に困る前に準備しておく。
僕は、クリティカルビジネスという考え方がすごく好きです。「あったら便利」ではなく、「これから絶対に必要になる」という領域を見つけて、事業としてつくっていく。それを続けていきたいと思っています。
AI・DXについて
AIは、めちゃくちゃ使っています(笑)。本当にフル活用です。人間が、入力する。まとめる。検索する。資料をつくる。同じことを繰り返す。そういう作業に人生の大半を使う必要はないと思っています。AIに任せられることは、どんどんAIに任せればいい。
その分、人間はもっと、自分が本能的に「面白い」と感じること。「やってみたい」と思うこと。心が踊ること。に時間を使えばいい。AIが正解らしいものを大量に出してくれる時代だからこそ、「でも自分はこっちが面白い」と言える人間であること。だから僕たちがAIやDXを導入する目的も、単に人件費を減らすためではなく、人間が、人間にしかできないことへ戻るためだと思っています。
地元への想い
——社長にとって、この地域で事業をする意味は何でしょうか?
僕は、「地方に戻ることが正解」だとは全く思っていません。東京にいながら地元に関わってもいい。地元に戻って働いてもいい。東京と地方を行き来してもいい。大事なのは、自分が本当はどうしたいのかだと思っています。
世間的には、良い会社に入る。都会で働く。収入を上げる。みたいな「一般的な幸せの形」があるかもしれません。でも、それが自分にとって幸せなのかは別ですよね。誰かに言われた成功ではなく、自分自身が「これでいい」と思える人生を選ぶことが一番だと思っています。
途中で考えが変わってもいい。東京に行ったけど地元に戻りたくなった。地元に戻ったけど、また東京に行きたくなった。全然いいと思います。予定変更、大歓迎です(笑)。人生は、一度決めたものを最後まで守り続けるゲームではないと思っています。
だから、東京にいるから地元に何もできない、ではなく、東京にいながら関わればいい。地元に戻りたくなったら戻ればいい。地元企業の仕事を副業で手伝ってもいい。地元の商品を誰かに紹介するだけでもいい。そうやって、場所に縛られず、地元とつながり続けられる社会をつくりたいと思っています。そして何より、自分の心に素直に生きられる人が増えればいいなと思っています。
東京・全国とつながるなら
——この記事を見た方から、どんな問い合わせが来たら嬉しいですか?
本当に、何でもいいと思っています。
- 「自分の地域でこんな課題があります」
- 「地元の商品を東京に広げたい」
- 「AIを使って会社を変えたい」
- 「高齢者に関する新しい事業を考えたい」
- 「自治体と一緒に何かやりたい」
- 「地元に恩返ししたいけど、何をすればいいか分からない」
完成された企画は必要ありません。むしろ、まだ言葉になっていない違和感や、モヤモヤの方が面白いと思っています。「このままだと将来まずい気がする」「これ、なんとかならないかな」というところから、未来の事業は生まれると思うんです。
課題を見つける人。解決できる人。広げられる人。いろんな人が集まって、一緒に社会を少しずつ面白くしていけたら嬉しいです。
読者へのメッセージ
人と人、世代と世代、東京と地方、行政と民間、AIと人間。これまで交わっていなかったものをつなぎながら、これからの社会に必要になる仕組みをつくっていきたい。
東京に出たからこそ、地元に返せるものがある。そう思える人が一人でも増えたら、うれしいです。
企業プロフィール
- 代表者
- 代表取締役 矢野 智与
- 所在地
- 東京都
- 事業内容
- 地方創生/高齢者支援/介護経営・業務改善支援/AI・DX・業務システム開発/若者と経営者をつなぐコミュニティ/官民連携事業
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